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改正貸金業法施行前で総量規制の導入がなかった時代は、専業主婦といった顧客層は、消費者金融会社にとってかなりの巨大マーケットでした。

本人自身に収入がなくても、配偶者が安定した収入があれば、実際に家計のやりくりをしているのは、主婦の場合がほとんどです。その為世帯として考えた場合に、返済能力は十分にあります。また女性の場合は、多重債務などで返済不能になった場合に、配偶者や身内からの援助で完済するといったケースが多く、その行為の是非はともかく、消費者金融会社にとっては、清算性が高くかなり魅力的な市場であったことは間違いありません。

実際に当時は配偶者が公務員や大会社に長年勤務していれば専業主婦であっても、かなり高額な融資が期待できたものでした。

そのような顧客層は、もちろん配偶者には内緒での借入れがほとんどです。

返済が遅れれば、電話や通知等で家族にばれてしまう可能性があります。家族に内緒なので、支払が遅れることはほとんどなく優良顧客になりやすいのも特徴でした。

 

【法改正によって債務整理に流れた方も多い】

しかし、平成22年の改正貸金業法完全施行によって総量規制が導入されたので、実質的に消費者金融会社の専業主婦への融資は不可能になりました。

この突然の融資ストップに返済が行き詰った専業主婦も多かったと思います。

そのような顧客の受け皿は消費者金融業界にはなく、多くの顧客が弁護士・司法書士の債務整理に流れることとなりました。

現在は、そのような顧客の債務整理への流入もひと段落ついています。